アディーレはなぜ業務停止になったのか?過払い請求や債務整理はどうなる?

弁護士法人 アディーレ法律事務所に何が起きているのか?

アディーレはなぜ業務停止になったのか?過払い請求や債務整理はどうなる?

2017年10月11日(水)アディーレ法律事務所(以下、アディーレ)は、東京弁護士会から業務停止2か月の処分を受けました。

同時にアディーレの元代表弁護士である石丸幸人さんは3か月の業務停止処分を受けました。

※アディーレの業務停止期間:10月11日(水)~12月10日(日)

【10月20日 最新情報】アディーレが依頼者向けに案内を出しました

現在、アディーレは依頼者の方向けに順次「委任契約解除のための書面」を送付しているそうです。10月19日時点で書類が届いていない場合は、何らかの理由で届いていない可能性があるので、アディーレに連絡してください。

引用:http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171011/k10011175171000.html

東京弁護士会とは

1893年に設立され約8000人の弁護士を抱える日本最大の弁護士会(弁護士が構成員の団体)。アディーレも所属している。

弁護士の品位を保持するための指導や監督、弁護士の事務の改善進歩を図るための指導などを行う。また市民向けの法律相談なども行っている。

※各地の弁護士会は、日弁連(日本弁護士連合会)に登録している

10月17日現在、アディーレのホームページは閲覧不能状態にあり

引用:https://www.adire.jp/

アディーレがスポンサーをつとめる日本テレビの情報番組『スッキリ』では、番組内で放映されていたアディーレのCMがACに差し替えられ

「アディーレ法律事務所がお送りする、スッキリ天気予報」という掛け声ではじまる天気予報のコーナーはスポンサーなしで放映されました。

アディーレとアディーレに依頼していた人はどうなるのか?

アディーレは弁護士法人の中でも日本最大級の事務所で、過去に45万人もの相談実績があり、200人近くの弁護士を抱え、日本全国に80を超える拠点があります。

弁護士事務所が業務停止を受けると、期間中は全ての法律委任契約を解除しなければなりません。

アディーレに過払い金請求や債務整理を依頼している数千人は、突然サービスを受けられなくなってしまうのです。

「アディーレ法律事務所」(本店・東京)が景品表示法違反(有利誤認表示)の広告をしたとして2カ月の業務停止処分を受けた問題で、東京弁護士会が設けた臨時電話相談窓口への相談が、受け付けを始めた12日から13日までの2日間で、約2千件に上ったことがわかった。

出典:アディーレ業務停止、2日間で相談2千件 広告違反問題|朝日新聞

朝日新聞の記事によると全国から問い合わせが殺到しているのに、電話対応しているのは10人なんだって。

受付時間は平日の9時から17時までだし……「つながらない」って人困ってる人が多いだろうね。
東京弁護士会は全国に51ある弁護士会に対しても、相談を受けるよう要請を出したそうだよ。
 

依頼者はただちに新しい専門家(引き継いでくれる弁護士や司法書士)を探さなければならないため、多くの混乱が予想されます。

苦しい借金問題を抱え、藁にもすがる思いでアディーレに依頼した人が、業務停止によって宙ぶらりんになってしまう……

依頼者の方の不安や混乱は計り知れないよ。
特に裁判中(自己破産や過払い請求訴訟)の人は大変だよね……

アディーレに依頼・相談中だった人はどうすればいいのか?

アディーレが何をしたのか? 何がいけなかったのか?

引用:http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171011/k10011175171000.html

アディーレは「今月限定で、過払い金返還請求の着手金が無料になる!」といった内容の広告を4年10か月も続けていました。

私の住んでいる街に、ずっと「閉店セール」を続けてる店があるんだけど、それと似たような感じかしら?

弁護士なのに法律違反しちゃうなんて……
過払い金の診断を無料で行っている事務所は結構あるんだけど「今月申し込めば、着手金を値引きするよ! 過払い金診断を無料でやるよ!」という風に煽ってたんだよね。

どの事務所に依頼しようか迷っている人が、実際の取引条件よりも有利だと感じるように誘導してたのはよくないね。

事実と異なる広告を続けていたため、2016年2月に消費者庁が景品表示法違反で措置命令をくだしました。

これを受けて全国の弁護士会から懲戒請求の申し立てがあり、東京弁護士会が「アディーレが行っていた広告は、景品表示法違反だけでなく日弁連の規定にも抵触する」と判断し、業務停止命令をくだすことになりました。

業務停止を受けたアディーレのコメント

業務停止処分を受けたアディーレは、下記のようにコメントしています。

依頼者の皆さまに多大なご迷惑をおかけし深くおわび申し上げます。

もっとも、事務所の存亡にかかわる業務停止処分を受けることは、行為と処分の均衡を欠くものと考えています。

引用:NHK NEWS WEB「アディーレ法律事務所に東京弁護士会が業務停止処分」より

アディーレは日弁連に対し業務停止処分に関する審査を求めるそうです。

現在アディーレに依頼している方の疑問にこたえるQ&A

Q1.アディーレから書面が来ると伺いましたが、届いていません

Q2.アディーレに電話がつながりません

Q3.書面にアディーレから電話があるとの記載がありましたが、まだかかってきません

Q4.アディーレに支払った着手金はどうなりますか

Q5.委任関係が終了した後は、どうすればいいのですか

Q6.私が預けた資料や預り金はどうなりますか

Q7.このまま継続して、業務停止期間を待つことはできますか

Q8.アディーレに訴訟手続を依頼していたのですが、どうなったのでしょうか

Q9.既に合意して、支払いを待つのみだったのですがどうすればよいのでしょうか

Q10.時効が心配ですが、どうすればよいですか

Q11.辞任により、債権者から再度請求がこないか心配です。どうすればよいですか

Q12.任意整理をお願いし、和解が成立した後は毎月アディーレに任意整理原資を入金していました。今後相手方への返済はどうすれば良いでしょうか

引用:https://www.adire.jp/

上記の質問に関しては、アディーレの公式サイトで回答が出されています。

アディーレからの回答をまとめると、以下のようになります。

・10月19日までに書類が届いていない人は、アディーレに連絡する

・電話がつながりにくい場合もめげずに電話をかける

・かかってくるはずの電話が来ない場合は辛抱強く待つ

・着手金は進捗状況によって精算してもらえる場合もある

・委任契約が終了した後は

①自分で対応する
②新たに他の弁護士や認定司法書士に委任する
②アディーレの弁護士に個人として委任し直す

のいずれかを選ぶ。「①~③のどれを選ぶか」を聞く電話がアディーレからかかってくる

③のアディーレの弁護士と契約し直す場合は、アディーレが処分を受けたことの説明を受け、依頼したことを確認する書面を出さなければならない

・アディーレに預けている資料や預り金は、依頼者が新たに弁護士や認定司法書士に依頼した場合は新しい専門家に引き継ぐ。アディーレの弁護士と契約し直す場合は弁護士に引き継ぐ

・なにもせずに業務停止明けを待っても、再契約するためには手続きが必要

・訴訟手続きを依頼していた場合は、個別の状況はアディーレから電話で案内がある

→直近の裁判は、アディーレから裁判所に通知があり休止・延期等の処理がされている

→自分で対応する場合と新たな専門家に依頼する場合、アディーレが用意する窓口に事件番号などを伝えつつ、新たに期日を定めることになる

・業者と合意して支払いを待つだけだった場合、アディーレの口座には振り込みできないので、自分か新たに依頼する専門家が相手方に連絡し、振込先の指定口座を変更してもらわなければならない

・時効が近い依頼者には、優先して連絡している。新たに専門家に依頼する場合は、急いで相談先を見つけてほしい

・督促が再開しないか心配という方は、新たな専門家に依頼すると交渉窓口が専門家になる

・任意整理で和解後、毎月アディーレに支払っていたが今後返済をどうすればいいか? という場合は、アディーレから債権者ごとの振込先と入金額が書かれた書面が届くので、自分で直接振り込むことができる

東京弁護士会のホームページでも「依頼者の方のよくある質問と回答」が掲載されました。

こちらも合わせて参考にしてください!

アディーレはどんな業務をしていたのか?

アディーレは、借金問題を解決する「過払い金請求」や「債務整理」に関する業務を中心に行っていました。

アディーレが行っていた過払い金請求とは?

過払い金が発生するしくみ

過払い金とは、消費者金融やカード会社に払いすぎたお金(取られ過ぎた利息)のことです。

2007年くらいまで、多くの消費者金融やカード会社(貸金業者)が今よりずっと高い利息で、お金を貸していました。

出資法と利息制限法の差  

しかし法改正があり上限金利が下がったため、出資法の上限金利で払い過ぎた利息=過払い金は返金手続(過払い金請求)をすることで取り戻せるようになりました。

  どんなに有名な消費者金融でも、過払い金が発生していた

アディーレをはじめとする弁護士事務所や司法書士事務所は、過払い金を取り戻す過払い金請求の業務を数多く行っています。

 

過払い金請求には10年という時効があり、貸金業者やカード会社が利息を下げてから10年経ったため、近年は件数も減少傾向にありましたが

厳密には「最後の取引」から10年経過していなければ請求することが可能であるため、多くの人が現在も過払い金請求を行っています。

【関連記事】過払い金とは?日本一わかりやすい過払い請求の解説と無料計算

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アディーレが行っていた債務整理とは?

債務整理とは?債務整理の4つの手続き

債務整理とは、国が認めた借金解決のための法的な手続きです。

4種類の債務整理

任意整理:裁判所などの公的機関を通さず、貸金業者やカード会社に借金を減額したり利息をカットしてもらえるよう交渉する

自己破産:裁判所から債務(借金)を免責してもらうことによって、借金の支払い義務を免除してもらう(=借金をゼロにする)

個人再生:裁判所に申し立てを行ない、借金の額を減らして生活を立て直すことができるようにする

特定調停:裁判所に仲裁してもらい貸金業者と金利の引き直しや返済額の減額を交渉する

将来的な利息をカットしたり、借金を減らしたり、借金をゼロにできる手続きのため、5~10年程度はローンが組めない・クレジットカードがつくれないといったデメリットはあるものの、毎年10万人以上が債務整理によって借金問題を解決しています。

アディーレは任意整理や自己破産の業務を行い、依頼者の代わりに貸金業者やカード会社と交渉したり、裁判を行っていました。

【関連記事】債務整理とは?日本一わかりやすい債務整理の解説

アディーレが受けた業務停止とは?

弁護士や弁護士法人は、弁護士法や所属する弁護士会・日弁連の会則に違反したり、弁護士会の信用や秩序を害したり、「品位を失うべき非行」があったときに懲戒(ちょうかい)を受けます。

処分には、4種類あり一番軽いものが「戒告(かいこく)」で次に重いものが「(2年以内の)業務停止」です。

※戒告とは:弁護士に反省を求め戒める処分のこと

2016年2月に景品表示法違反をしてからアディーレがなんらかの懲戒を受けることは予想されていましたが、アディーレ内部の方も他の弁護士も「戒告程度」だと思っていたそうです。

今回、2番目に厳しい業務停止を受けた理由はなんだったのでしょうか?

ロケットニュース24の取材に答えたアディーレの元従業員は、下記のようにコメントしています。

「率直に言って、2か月は重すぎる」
(なぜアディーレに重い処分が下されたのか? という質問に対して)
「まあ、弁護士会からは嫌われてましたから」
「今回は格好のネタがあったので、弁護士会が一点突破したって感じですかね」

引用:【裏話】アディーレ法律事務所の元従業員が語る「2カ月業務停止命令が下された本当の理由」

アディーレに依頼していた方の相談先

アディーレの電話番号

03-5950-0241

※アディーレから届いた書面に電話番号が書かれている場合は、そちらにおかけください

東京弁護士会 臨時電話相談窓口

03-6257-1007

※受付時間:9:00~17:00 土日祝日を除く

10月20日現在、東京弁護士会は「アディーレに依頼していた方の相談を受けるよう」全国51の弁護士会に協力を要請しています。

下記の弁護士会は「アディーレに関する相談」専用の相談窓口を設けています。

アディーレに関する相談専用窓口のある弁護士会一覧

弁護士会リンク
東京弁護士会アディーレに関する相談窓口
新潟弁護士会弁護士法人アディーレ法律事務所への懲戒処分に関する説明会及び電話相談会
大阪弁護士会アディーレ法律事務所の依頼者向けの大阪弁護士会臨時電話相談
岡山弁護士会弁護士法人アディーレ法律事務所に関する岡山弁護士会臨時電話相談窓口
愛知県弁護士会弁護士法人アディーレ法律事務所に関するご相談について
鹿児島県弁護士会11月1日開催無料法律相談会 弁護士法人アディーレ法律事務所110番
仙台弁護士会平成29年10月26日(木)~11月1日(水)開催「弁護士法人アディーレ法律事務所に依頼されていた方のための電話相談」のご案内
福岡県弁護士会弁護士法人アディーレ法律事務所に事件を依頼されていた方に対する電話相談のお知らせ
佐賀県弁護士会弁護士法人アディーレ法律事務所の依頼者向け 佐賀県弁護士会臨時電話相談のご案内
宮崎県弁護士会弁護士法人アディーレ法律事務所の業務停止処分を受けての無料相談の実施について
沖縄弁護士会アディーレ法律事務所の依頼者向けの沖縄弁護士会臨時電話相談の開設について

当サイト(シャッキン博士と学ぶ借金解決法)では、アディーレの業務停止問題について続報があり次第お伝えいたします。

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