借金の遅延損害金とは?滞納しても過払い請求できる

うちのパパは借金を滞納して、レンタルビデオみたいに延滞金を払ってたんだけど、それでも過払い請求する権利があるのかしら?

遅延損害金が発生しても、過払い請求はできるよ!

延滞金は、税金とか住民税などの公的な支払いが遅れた時に発生するお金のこと。

借金の場合は、支払いが遅れた場合に「遅延損害金」ってものが発生するよ。詳しく見ていこう。

遅延損害金=支払いが遅れた場合にかかる貸金に対する利息

借金の遅延損害金とは?滞納しても過払い請求できる

借金の返済が遅れると多くの場合、遅延損害金がつけられます。

借金は、借入する方と貸す方との金銭消費貸借契約という契約によって成り立っています。

この契約の中には「支払いが遅れた場合、残元金に対する年○%の遅延損害金を支払う」といった条項がほぼ必ず含まれています。貸金業者との契約ではまず間違いないです。

遅延損害金は、支払いが遅れたことによって生じる、貸す側が被る損害を補填する意味で支払われる利息のことです。

よく聞く延滞金というのは、税金といった公的な支払いが遅れた場合に発生するお金のことで、遅延損害金は貸金に対する利息であると覚えておきましょう。

遅延損害金の上限利率について

貸金の上限利率が利息制限法によって定められているように、遅延損害金にも上限利率が定められています。

貸金の場合の上限利率

・借金が10万円未満であれば20%
・借金が10万円以上100万円未満であれば18%
・借金が100万円以上の場合は15%

と定められているのに対し

遅延損害金の上限利率

・借金が10万円未満であれば29.2%
・借金が10万円以上100万円未満であれば26.28%
・借金が100万円以上の場合は21.9%

となっています。

ゲゲッ。高くない?

遅延損害金の計算式はそれほど難しいものではなく「年率○%×1.46=遅延損害金の上限利率」です。

この1.46倍という数字が遅延損害金の上限になるため、これ以上の遅延損害金を請求されても超えた部分は無効になります。

しかし、一般の貸金業者が遅延損害金の上限を守らない契約書を作成することはまずないため、念のため確認する価値はありますが、無効になるというのはあまり期待できません。

遅延損害金の計算の例

では、実際に遅延損害金はどのように発生するのでしょうか?

上記の計算式は、遅延損害金の上限利率の算出方法でしたが、実際にいくら遅延損害金が付されるかを知るには別の計算式を使います。

それが、「借入元金×遅延損害金年率(上記で求めたもの)÷365日(うるう年の場合は366日で計算)×遅延日数=遅延損害金」というものです。

例:100万円借りて1ヶ月滞納(ここでは30日で計算)した場合

100万円×21.9%÷365日×30日

遅延損害金は「1万8000円」になります。

この数字を見て多いと感じるかは人それぞれですが、遅延損害金に上限はなく1日ごとに付されていくため(上の例では1日600円)、滞納期間がかさめばかさむほど増え続けてしまうのです。

遅延損害金に時効は適用されるのか?

遅延損害金に上限はないと説明しましたが、貸金には時効という制度があります。

貸金を請求する権利には「最後の取引から5年間」という時効期間が定められていますので、そもそも貸金に付されている遅延損害金も時効の経過によって請求権がなくなります。

つまり「貸金業者に対して5年間支払いをしないでいれば、貸金の時効と共に膨れ上がった遅延損害金の支払い義務からも逃れられるという」ことです。

……ゴクリッ。
よからぬことを考えるのはやめようね。

しかし、貸金業者側は時効への対策を怠ることがほとんどなく、時効の延長や中断を用いて、時効の完成を阻止してきます。

もし、時効がリセットされるようなことがあれば(裁判で判決を取られてしまうなど)、遅延損害金はさらに膨らみ続けるため、時効を期待して返済しないというのは無謀でしかありません。

あまりにも遅延損害金が膨らみすぎてしまうと、自己破産以外に選択肢がなくなってしまう可能性強いのです。遅延損害金の問題は、早めに解決するに越したことはありません。

遅延損害金を支払わずに済む方法

このように、遅延損害金は放っておいても何も良いことはありません。

しかし、1度膨れ上がった遅延損害金を返済するのも簡単ではありません。

そこで、どうしても遅延損害金を支払いたくない場合は、上記で触れた自己破産、その他にも任意整理といった方法にて遅延損害金の支払いから免れる方法もあります。

自己破産となると遅延損害金だけでなく、もともとの貸金の支払い義務からも逃れられるのですが、自身の財産(生活必需品を除く原則20万円以下の財産)を失ってしまうといった数多くのデメリットが生じてしまいます。

【関連記事】自己破産すべき人とは?借金で死ぬな!手続き前に知りたいことまとめ

一方で、任意整理であれば、遅延損害金をすべてカットし、もともとの貸金のみを分割して支払っていくといった交渉も可能となっています。

【関連記事】任意整理とは?流れやデメリット、期間をわかりやすく解説

あくまでも交渉であるため、貸金業者側から遅延損害金のカットを認めてもらわなければなりませんが、弁護士や司法書士といった専門家が手続きに介入していると、多くの場合で遅延損害金のカットが実現します。

専門家が介入することで、ブラックリスト(信用情報機関)に事故情報が載ることになりますが、遅延損害金が発生するような何か月にもおよぶ延滞があれば、すでに事故情報が載っている、またはいずれ事故情報が載ってしまいます(信用情報機関により違いはあるが半年程度で登録)。

これらを踏まえれば、遅延損害金がふくらんでしまった場合は、専門家に介入してもらって返済するのが賢明というわけです。

借金を滞納して遅延損害金を求められても過払い請求できる

「過払い金に心あたりがあるけど、遅延損害金を払ったことがあるし過払い請求する権利がないのではないか?」と心配なさる方がいます。

しかし、過去に延滞や滞納をしたことがあっても、過払い請求の権利が失われれることはありません。

※ただし、10年の時効や貸金業者自体が潰れてしまうと過払い請求できなくなってしまいます

任意整理手続きの最中で過払い金が判明することも

専門家が任意整理といった借金を整理する手続き(債務整理といいます)に介入すると、思わぬところで過払い金が見つかることがあります。

専門家は債務整理を受任すると

・借金の総額がいくらなのか?
・過去に完済した貸金業者ないか?

といった調査と聴取を行います。

借金の総額を調査する過程で、実は過払い金が発生している事実が判明したというのは、実務上めずらしくはありませんし、過去に完済している貸金業者がある場合、多くの場合で過払い金が発生しています。

特に、平成18年(2006年)前後から貸金業者との取引があった方は、過払い金発生の可能性が非常に高いので、必ず専門家に確認してもらってください。

無料で過払い金を調べてくれる問い合わせフォーム

なお、過払い金が発生しているということは「その貸金自体はすでに完済している」ことになるので、貸金に付されている遅延損害金もすべてなかったことになります。

つまり、「過払い金が発生している=遅延損害金を含めた貸金の返済は必要ない」ということです。

遅延損害金に追われている方は、専門家に過払い金の確認をしてもらう価値が十分あります。

おまけ:借金を滞納しているのに請求がこない場合は、過払い金があるかも

通常、返済が滞れば貸金業者側はなんとか回収しようと催促の電話や郵便物を送付してきます。

しかし、返済が滞っているというのに貸金業者から請求がこない場合、過払い金が発生している可能性が高いです。

というのも、貸金業者側は過払い金が発生しているのを知っており、下手に請求して過払い金の存在に気づかれたくないため、そのまま黙っている可能性があるのです。

えっ?ズルい!?
ズルくはないよ。過払い金は貸金業者が「ある」って教えてくれるものじゃない。

自分であるかどうか調べないといけないものなんだ。

完済した記憶がないのに、ここ数年間、まったく請求がきていないという方は、過払い金の有無を調査する価値は十分にあります。

貸金業者が持つ「貸金請求権」は、時効期間が5年と短くなっているため、最後の取引からすでに5年経過しているにも関わらず、一切の請求がこないという方は、過払い金が発生している可能性が非常に強いです。

過払い金の確認をしたい方は過払い計算機をお使いください。

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