官報とは?自己破産や個人再生で官報に載ってもバレない理由

多重債務を抱え返済日や督促に追われながらも、自己破産や個人再生に踏み出せない方がいます。

「誰かに知られたらどうしよう」
「債務整理したのが周りにバレたら生きていけない」

そんな言葉をよく聞きますが、そもそも「債務整理や借金のこと」は人に知られにくいものです。

私の両親も自己破産してるけど、誰かに知られたことはない。

「官報」に記録が残るって聞いて最初は不安だったけど、娘の私も進学・就職できたし、奨学金だって借りられた。10年以上経った今、親もクレジットカードを使えてるわ。

そうそう。自己破産や個人再生をためらう理由のひとつに「官報に載るから」って意見があるんだけど、官報を見るのはごく一部の人間だけなんだ。

【2019年3月26日】破産者マップについては ↓ の記事にまとめました
『破産者マップ』とはなんだったのか?自己破産・個人再生がバレる官報悪用

官報に載ると借金や債務整理がバレる……んなこたぁない!

官報とは?自己破産や個人再生で官報に載ってもバレない理由

官報とは、行政機関の休日を除くほぼ毎日のように国が発行するいわば新聞のようなもの。

政府や省庁の決定事項(法律や政令、条約についてや官庁の報告など)や会社法による決定事項が掲載されています。

官報の号外 → 公告 → 裁判所 → 破産、免責、再生関係というところを見ると自己破産や個人再生をした人名前や住所が掲載されます。

官報に記載される内容

・手続きをした裁判所
・手続きをした日時
・破産者の名前
・破産者の住所

・自己破産の場合では「破産手続開始決定」「免責許可決定」時の2回

・個人再生の場合には「再生手続開始決定」「書面による決議に付する旨の決定」「再生計画認可決定」時の計3回

官報に掲載されます。

ほぼ毎日発行される官報の「破産、免責、再生関係」に載っている人の数は膨大。

見る人も限られているから、知り合いに見つかる可能性は限りなく低いのです。

バレない理由:一般人は官報を見る機会がない

官報の破産や再生関係の欄を見ている人はほぼいない

「官報に載る」ということは債務整理のデメリットの1つとして挙げられることが多いため

官報を見られたら、借金してたことも債務整理したこともバレちゃう!?

と慌てる方も多いのですが、官報を好き好んで読む一般人はほとんどいません。

官報には、破産などの情報を載せる以外にも省令や規則、または国家試験の合格者などを随時載せていますが、一般の新聞とは違い決して面白い記事が載っている訳ではありませんし、一般の人が目にするようなものではないんです。

官報を見るのはどんな人?

・闇金業者
・信用情報機関
・区や市役所の税担当者

闇金業者は、官報をチェックし破産して新たな借金ができない人を狙って「ウチならお貸しできますよ」というDMを送りつけるのです。

家族や会社が官報を見て自己破産の事実を知られる……ということは少ないと考えられます。

官報を実際に見てみたければ、書店や各都道府県に数カ所設置されている政府刊行物の売り場か、もしくは大きな図書館まで足を運べば誰でも閲覧することは可能です。

ただし、あまりにも中身が膨大なのですべてを読み切るのは難しいでしょう。

目的があって探すならともかく、そうでないなら人に知られる心配はまずありません。

インターネットで読めるようにはなったけど、30日分のみ!

インターネットでも官報が読めるようになりました。

【参考リンク】インターネット版 官報

しかし内容が膨大であることに変わりはなく、それを隅から隅まで丁寧に読むほどの暇人は皆無といっていいでしょう。

※記事の中から名前を検索するには、利用料を払わなければならない

インターネット上では30日間分の官報が発行から直近1週間の掲載期間を経て配信されていましたが、平成21年4月1日からはその掲載期間が直近30日間に拡大されました。

図書館に置かれている官報の掲載期間や時期は各区市町村によっても異なります。国立国会図書館ではこれまでの全ての官報が永久保存されており、そこには一生残ることになります。

お金と時間と手間をかけて探さないと見つからないってわけね。

自己破産や個人再生のデメリットを正しく理解しよう

債務整理をして官報に載るというのは、そこまで大きなデメリットではないということがおわかり頂けたと思います。

デメリットをしっかり把握しておけば、自己破産や個人再生はそこまで怖い手続きではないのです。

自己破産のデメリット

自己破産は裁判所から免責を出してもらうことで、借金の支払い義務を免れる=借金を0にする手続きです。

借金を帳消しにできる分、それ相応のデメリットがあります。

自己破産のデメリット

1.信用情報機関に事故情報が登録され10年以内は新たに借金したりクレジットカードをつくったりできない

2.原則的に20万円を超える財産(車や持ち家など)は処分される

3.自己破産中(手続きを始めてから免責がでるまでの間)は職業制限がある

4.官報に掲載される

【関連記事】自己破産すべき人とは?手続き前に知りたいことまとめ

失業中や働けない状態でなければ(返済能力があれば)、自己破産しなくても、よりデメリットの少ない方法で借金問題を解決できるかもしれません↓↓

【関連記事】自己破産したくない人が借金を解決する方法|任意整理できる?

個人再生のデメリット

個人再生は裁判所に申し立てをして借金の額を減らして生活を立て直す手続き。借金総額の20%か100万円のうちどちらかを3年程度で返済する計画を立てます。

個人再生も自己破産と同じくデメリットがあります。

個人再生のデメリット

1.信用情報機関に事故情報が登録され10年以内は新たに借金したりクレジットカードをつくったりできない

2.住宅ローンは減額できない

3.減額した借金を3年間で完済できないと借金は免除されない

4.官報に掲載される

【関連記事】個人再生とは?費用や流れ、デメリットのわかりやすい解説

「自分の場合、どんなデメリットがあるのか知りたい」「自己破産や個人再生をしようか迷っている」という方は、法テラスにご相談ください。

弁護士に相談したい方へ

国が設立した「日本司法支援センター 法テラス」に問い合わせれば、無料で情報提供を受けることができます(法制度に関する情報、相談先を教えてくれる)。

また、資産や月収が一定以下の場合、下記のメリット(民事法律扶助制度)もあります。

・無料で弁護士の相談を受けられる
・費用の立て替えを受けられる
・費用を抑えられる
・分割払いで費用を支払える

「民事法律扶助制度」を受けられる資産や収入の基準

民事法律扶助制度を受けられる基準

画像出典:https://www.houterasu.or.jp

法テラスへの問い合わせ

電話:0570-078-374
→平日9:00~21:00/土曜9:00~17:00

メールでの問い合わせはこちら

自己破産しないでも、借金問題を解決できるかも

また「最近の借り入れなので、過払い金がない」「返済が厳しい」という方は、任意整理という手続きをすることで、自己破産しなくても借金問題を解決できるかもしれません。

任意整理とは

任意整理で得られるメリット

・利息や遅延損害金をカットして、借金の総支払い額を減らす
→キャッシングだけでなく、ショッピングのリボ払いの金利手数料も含む

・無理のない額まで、毎月の返済額を減らす

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