法テラスで自己破産する費用や流れ、デメリットを調べてみた
記事の最終更新日:2021年05月07日
カテゴリ:自己破産について
法テラスで自己破産するメリットとデメリット
債務整理の中でも「どうしても返済を続けられない場合(今の収入や支出、資産から考えて、利息をカットしたりしても3~5年程度で完済できない場合など)」に取られる手続きが自己破産です。
裁判所から債務(借金を返済する義務)を免責してもらうことによって借金の支払い義務を免れることができます。

【関連記事】自己破産とは? デメリットや流れ、費用などをまとめた記事
事務所を探して直接相談するという手もありますが、今回は「法テラスを利用して自己破産をする場合、どのような流れになるか」をご紹介していきます。
も く じ
日本司法支援センター 法テラスとは?

画像出典:https://www.houterasu.or.jp
法テラスとは、国が設立した司法援助機関のことをいいます。
「法律相談の窓口を一本化しよう」という意図で法テラスが設立されました。
法律に関することであれば、基本的になんでも対応できるのが法テラスなので、もちろん自己破産についても対応することが可能です。
また「民事法律扶助」といって、経済的に困窮している方のための支援を受けることができます。
「民事法律扶助制度」を受けられる資産や収入の基準

画像出典:https://www.houterasu.or.jp
民事法律扶助制度で受けられる支援
・無料で司法書士や弁護士の相談を受けられる
・費用の立て替えを受けられる
・費用を抑えられる
・分割払いで費用を支払える
上記のおかげで、自己破産といった債務整理問題とは相性がよく、実際に利用されている方も多くいらっしゃいます。
法テラスに自己破産手続きを依頼する際の流れ
法テラスで自己破産をするには、収入要件などの条件がありますが、個人が自己破産を依頼するようであれば、ほとんどの場合で収入要件を満たしているといえます。
法テラスを利用する場合、まずは住まいの近くの法テラスへ連絡をし、相談の予約をいれましょう。
【参考サイト】お近くの法テラス(地方事務所一覧)|法テラス
この時に、どういった内容の法律相談なのかを軽く聞かれますので「債務整理の中でも自己破産を検討している」とを伝えましょう。
次に法律相談を担当する弁護士を紹介されることになります。
法テラスに直接所属しているスタッフ弁護士の場合は、法テラスにて法律相談を行うことになり、契約弁護士の場合はその弁護士の事務所へ直接伺うことになります。
持参すべきものとしては、過去から現在まで取引があった貸金業者すべての会社名(なにか書類があれば持っていきましょう)と、印鑑があれば十分です。
相談後は、弁護士が法テラスに事件を受任したとして、弁護士と法テラスを交えた契約を交わすことになります。
法テラスに自己破産を依頼する際の費用と期間
自己破産の場合、最終的にかかる費用としては15万円程度となることがほとんどで、契約後は月々5千円程度の支払いを継続していくことになります。
債権者数 | 実費 | 着手金 |
---|---|---|
1~10社 | 2万3000円 | 13万2000円 |
11~20社 | 15万4000円 | |
21社以上 | 18万7000円 | |
出典:https://www.houterasu.or.jp ※ほかに費用が発生する場合もあります |
どうしてもすぐ支払いができない場合は、支払い猶予の申請や猶予期間を延長する手続きもありますので、担当した弁護士に相談をするようにしましょう。
自己破産の場合は、裁判所からの免責決定を得た時点(1ヶ月後の確定まで待つ場合もあり)で事件としては終結となります。
法テラスで自己破産を依頼するメリット
法テラスは経済的に困窮している方に対する援助があるので、返済資金すら捻出できないときに取られる自己破産手続きとは相性がいいです。
また、費用を一旦立て替えてもらえる点、十分メリットがあるといえます。
生活保護を受けている方に限っていえば、すべての費用を負担してもらうことも可能です。
法テラスで自己破産を依頼するデメリット
直接弁護士に依頼するより、時間がかかる
法テラスは紹介される弁護士を自ら選ぶことができないため、事件の処理速度にばらつきが出てしまうことがあります。

予約 → 相談 → 民事法律扶助制度の審査 → 弁護士の選定 → 弁護士に相談といったステップを踏むことになり、直接依頼するよりも時間がかかってしまう。
自己破産は返済が長期に滞っている場合、債権者から支払い督促と言った法的手段に着手される可能性があるので、迅速な対応を求められることもあり、解決までの時間がデメリットになってしまうこともあります。
※弁護士に直接依頼すれば、契約後にすぐ各債権者(お金を貸した側)受任通知を送るため、督促が止まるのが早い
自己破産に強い弁護士とは限らない
相談&依頼する相手を選べないので、紹介された弁護士の債務整理の実績が少ない場合や、話しにくい(相性がよくない)弁護士を紹介されてしまうというケースもあります。
自己破産しなくて済むかも
「私には、自己破産しか道がない……」と思っていても、相談すれば、任意整理や過払い金請求などで借金問題が解決するケースもあります。
【関連記事】自己破産したくない人が借金を解決する方法|任意整理できる?
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