債務整理・過払い金請求で誤解や勘違いしやすい5つのポイント

債務整理や過払い金請求には「ブラックリストに載って貸金業者から一生マークされる~」「結婚や子どもの進路・就職に影響が~」って都市伝説みたいな嘘や誤解、勘違いが多いものなんだ。

債務整理は国が認めた生活や事業を立て直すための手続きだから、決して悪い事じゃないんだよ。

「債務整理」って言葉がまず難しいわよね。整理ってなんなのよ。「借金解決大作戦」とかにしたらどうかしら?

大作戦はちょっと……。

債務整理・過払い金請求で誤解や勘違いしやすい5つのポイント

債務整理や過払い請求のこんな誤解にご注意を!

債務整理や過払い請求のご相談に来られる方の中で、よく勘違いしていること・勘違いしやすいことをまとめてみました。

※俗にブラックリストと呼ばれる信用情報には、特に勘違いが多いのでまず信用情報とはなにか?をご一読いただいてから読み進めるとなおスムーズに内容が入ってくると思われます

債務整理と過払い請求では若干状況が異なりますので、今回はそれぞれに分けてご説明します。

債務整理で勘違いしやすいこと

①必ず借金が減る(無くなる)と勘違いしている

弁護士や司法書士といった債務整理の専門家に相談をすれば必ず借金が減るものと思っている方が多くいらっしゃいます。しかし、実際に借金が減るかどうかというのは、個々の事情によるところが大きく、必ず減額をお約束するものではありません。

また、自己破産個人再生といった手続きであっても、必ず借金が無くなることを保証するものでもありません。

②住民票や戸籍に記載される・選挙権がなくなると勘違いしている

こちらは自己破産や個人再生といった、裁判所を通して取られる手続きの場合に勘違いされている方がいます。

確かに、自己破産や個人再生は官報(国が発行している機関紙のようなもの)に名前とその事実が記載されることにはなりますが、裁判所はいちいち市区町村役場に対して通知を行うようなことはありません。

官報を目にするのはほんの一部の人(信用情報機関に勤めている人、金融業者、市役所の税担当者など)で一般人の目に届くことはほぼありません

また、たとえ債務整理をしたとしても選挙権がなくなるといったこともありません。

債務整理は上記したような不利益を生み出す手続きではありませんが、各手続きのメリットとデメリットについては必ず確認をするようにしましょう。

各種債務整理のメリット・デメリット比較

③家族や身内に影響が出てしまうと勘違いしている

連帯保証債務があった場合はそういうわけにはいきませんが、債務整理というのは個人に対して行われる手続きなので、たとえ家族や身内であったとしても影響が出てしまうようなことは原則としてありません。

手続きの関係上、協力を求められるような場合もありますが、家族や身内名義の財産に手をつけられるといったことはありません。

私の両親は私が中学生のころに自己破産したけど、私の進学や就職に影響することはなかったわ。クレジットカードもつくれたし、奨学金も借りられたし、両親は生活を立て直すのが大変そうだったけど、どっこい楽しくたくましく生きてるし。自己破産と聞くと「この世の終わりだ」みたいな顔する人もいるけど、そんなことないのよ。

■花子ちゃんのお父さんの自己破産体験談
家族に内緒で債務整理しない方がいい|自己破産から10年

過払い請求で勘違いしやすいこと

①ブラックリストに登録されてしまうと勘違いしている

過去には過払い請求をすることによって、信用情報に傷がついてしまう(いわゆるブラックリストへの登録)ことが懸念されていましたが、現在はこうした心配は一切ありません。

過払い請求できるということは、借金(債務)は完済状態になりますので、信用情報にマイナス情報が記載されることはありません。

返済中の方が過払い金請求をして、借金が残ってしまった場合は過払い請求ではなく任意整理という扱いになります。任意整理の場合は、約5年信用情報に情報が掲載されます。その間は新しくカードをつくったりローンを組んだりすることができなくなりますが、5年経過すれば傷(ブラック情報)は削除されます。

任意整理とは?流れやデメリット、期間をわかりやすく解説

②必ず満額の回収ができると勘違いしている

確かに専門家へ依頼をしたほうが、多くの過払い金を回収できる可能性が上がることにはなりますが、必ず満額の回収をお約束するものではありません。

請求する貸金業者によっては、やむを得ずかなり低い割合での和解となってしまうこともあります。

専門家への依頼=過払い金の満額回収にはならないということです。

【関連記事】消費者金融各社の過払い請求への対応

元・裁判所職員の管理人からひとこと元・裁判所職員の管理人からひとこと

過払い金が低い割合しか返ってこないこともある

過払い金が返ってくる割合が2~3割という場合ももちろんありますし、本当に低い割合だと1割台になってしまうこともあります。

たとえば、(現在は貸金業を行っていない)元貸金業者への請求の場合は、仮に強制執行してもどこまで差し押さえできるかわかりませんし、費用倒れとなってしまう可能性もあります。

こうした回収の困難さをかんがみ、1割程度の金額で和解せざるを得ないこともあります。

時間が経つほど、貸金業者が貸金業を辞めたり倒産してしまう確率も高くなります。

貸金業者大手の武富士、SFコーポレーション、アエル、丸和商事……これは全て倒産してしまった消費者金融です。

CMをガンガン流して景気がよさそうだった貸金業者でも、倒産してしまうことがあります。事業が不安定だったり、過払い金請求が殺到して経営が悪化してしまうのです。

たとえば過払い金が100万発生していても、過払い請求先の会社が倒産していると1円も取り戻すことができません。

また、最終取引から10年が経過すると「過払い金の時効」になって過払い請求ができなくなってしまいます。

過去に借金経験があり完済している方、長い間返済を続けている方は、今すぐ過払い金がないか調べてみてください。

【参考記事】過払い金とは?過払い金請求額の無料計算

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